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ビタミンA

ビタミンAとは

ビタミンAは皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)を担っており、皮膚の形態形成制御作用、細胞の分化増殖制御作用など、皮膚に大きくかかわっているビタミンです。 レチノイドやレチノイン酸とよばれる強いビタミンAの外用剤は、ニキビやシミの治療で外国では広く使われていますが、日本では認可されていないため保険外治療で使用しています。
ビタミンAの強力な作用は、レチノイン酸という形のときにみられます。 レチノールとよばれる形のマイルドなビタミンAは、つけたときにほとんど皮がむけたり赤くなったりせずレチノイン酸のような副作用はありません。レチノールは毎日塗布することによりレチノイン酸の様な強力な副作用を起こさず、同様な効果が得られるエンビロンの優れた製剤が開発されています。

経口ビタミンAとは

一般的なビタミンAというと緑黄色野菜や、レバー、うなぎなどに含まれるビタミンを示すことが多いですが、肌は本来ビタミンAが存在しています。 経口ビタミンAは脂溶性ビタミンの一種で、摂取することにより蓄積性があり取りすぎによる副作用もあります。 一般的に食物から摂取したカロテンの約30%がビタミンAに変換されます。 ビタミンAの主な働きは抗酸化作用で、障害を受けた細胞の修復に役割を果たします。

経口ビタミンAの主な働き

ビタミンAが体内に入ると、消化器系統で粘液の生産分泌を刺激し、摂取後3〜5時間で吸収されます。カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変換され、6〜7時間で吸収されます。 体の中でビタミンAが正常に働くためには、亜鉛が必要不可欠です。亜鉛がなければ、肝臓はビタミンAの働きを最大限に活用することができません。 また、鉄欠乏症の貧血の場合、とビタミンAをいっしょに摂取することによって鉄の吸収やヘモグロビンの生産が促進されます。 コレステロールを女性ホルモンのエストロゲン、男性ホルモンのアンドロゲンに変換される際にも、ビタミンAは不可欠です。

経口ビタミンAの作用

・ 細胞組織の修復
・ 皮膚の再生
・ 粘膜(口腔、消化器)の保護と抗炎症作用
・ 胃腸、肝臓、胆のうなどの細胞を保護
・ 歯牙、骨の再生
・ 赤血球、白血球の生合成
・ 眼の調節機能や視力の維持
・ 網膜にある色素の活性化
・ RNA(リボ核酸)の合成促進
・ 免疫力の向上、ウイルスや細菌からの防御

経口ビタミンAの不足症状

ビタミンAが不足すると、体外から侵入してきた化学物質や重金属など発がん物質の作用が増殖します。また、ビタミンAの不足により次の症状が認められます。

・ 眼・・・角膜の潰瘍、涙が出なくなる、夜盲症
・ 皮膚・・・爪がもろくなる、皮膚の乾燥
・ 骨・・・骨の成長が悪くなる、骨と歯の組織がもろくなる、歯のエナメル質が弱くなる
・ 体力低下・・・味覚が弱くなり味を感じなくなる、慢性的疲労、食欲不振、慢性的下痢、
                      風邪をひきやすくなる、肝機能障害

経口ビタミンAの過剰摂取による症状

食欲不振、腹痛、嘔吐、頭痛、骨関節痛、乾燥、発疹、口唇の荒れ、多尿

経口ビタミンAの摂取上の注意

発育や成長に必要であるといわれているDHA、EPAなどの青魚の油、ヒマワリ種油、大豆油、綿実油などの多価不飽和脂肪酸をいっしょにとると、カロテンと青油のサプリメントの併用はおすすめしません。ただし魚油のサプリメントでも、酸化防止のためのビタミンEが入ったものは破壊が少ないことが報告されています。

☆ 経口ビタミンAの吸収を悪くするのは・・・

@ 摂取後4時間以内に激しい運動をする
A 摂取後4時間以内に過剰なアルコールをとる
B サプリメントなどによる鉄分のとりすぎ
C ビタミンEのとりすぎ
D ステロイドの服用、塗布
E 胃薬を頻繁に飲むと胃酸が弱まり、吸収が低下する
F コレステロール吸収抑制薬を服用している
G 胃・腸・肝臓に障害や機能低下があると脂質を分解する胆汁の生産と分泌が減少するので働きが阻害される
H 脂肪抜き・低脂肪ダイエットをしていると胆汁が十分に生産されないので、ビタミンAが吸収されない

ビタミンAの効果

ビタミンAの紫外線防御機能

皮膚の老化の原因の2割が自然老化で、残りの8割が紫外線による光老化とされています。

人間の体本来もっている体内の防御機能には、メラニンや体内にあるビタミンA、βカロテンなどの抗酸化物質が体表で紫外線を吸収して、そのエネルギーが体内に到達しないように働いていると考えられています。

体内にあるビタミンAは光老化の防御の主役と考えられています。

ビタミンAは皮膚表層に高濃度に存在し、ビタミンCやEなど他の抗酸化物質との相互作用することで効果を発揮しています。 しかし、豊富に存在したビタミンAも加齢や、紫外線を浴びることで減少してしまうため、紫外線が皮膚細胞に直接ダメージをあたえるようになってしまします。そこで、再度皮膚にビタミンAを補えば、紫外線によるダメージを減少させることが可能と考えられます。 ビタミンAは食事で補ってもなかなか皮膚に到達しませんが、皮膚は不足したビタミンAを塗布することにより直接的に補うことが可能です。

ビタミンAを中心としたスキンケアを継続することで、皮膚老化の最大の要因である光老化を予防することが可能になります。紫外線曝露の結果として将来できるシミ・シワなどの皮膚ダメージへの対策として、治療と同様に予防が重要なことと考えられています。

ビタミンA外用製剤の「攻め」と「守り」の効果

皮膚のアンチエイジングに重要なビタミンAシステムは、食物から吸収され、さまざまな形で体内に分布して種々の生理作用を発揮します。

皮膚でのその作用は大きく分けられます。 活性型であるレチノイン酸を介する作用は、ターンオーバーの促進やコラーゲンの合成などの一般的にいわれるビタミンAの作用であり、これは皮膚の代謝促進する「攻めのビタミンA」と呼ぶことができます。

食物から摂取されたβカロテンや、安定型のレチニルエステルの形で皮膚にストックされたビタミンAは、抗酸化作用や紫外線の吸収で皮膚を守る「守りのビタミンA」と呼ぶことができます。

ビタミンAの「攻め」の作用による代謝の亢進には限界があり、新陳代謝の上昇とともに光感受性を上昇するというマイナス点もあり、ビタミンAの「攻め」と「守り」を上手に使い分けてスキンケアを行っていく必要性があります。 具体的には、レチノイン酸を介した「攻め」のビタミンAを用いる場合、ターンオーバーを活発にして皮膚がキレイになるというしっかりした効果が期待できる反面、光感受性の上昇に対応するため、紫外線への対策をきちんと行うことが求められます。 このため、紫外線対策の難しい夏場や、紫外線曝露の多い環境にある場合には、「守り」のビタミンAを活用することが有効となります。
また、肌荒れの状態などでは、「攻め」のビタミンAでは赤みやひりひりした痛みがでる場合があるため、「守り」のビタミンAを活用することが有効です。

ビタミンAの「攻め」と「守り」をうまく使いわけ、本来人間がもつビタミンAのシステムを応用することで、安全性が高い治療に導くことができます。

ビタミンA製剤のアダパレン(ディフェリンゲル)とは

ディフェリン(成分名 アダパレン)はビタミンA製剤でニキビの保険治療薬です。 ビタミンA共通の効果として、角化細胞のターンオーバーを亢進させます。結果として毛孔部の角栓を取り除き、皮脂が毛包内にたまるのを防ぎ、ニキビを改善します。

欧米では10年以上前に認可されニキビ治療薬の第一選択枝でしたが、2008年に日本でも認可されニキビの治療薬として使われ始めました。

ディフェリンゲル0.1%の注意点

妊娠している方、妊娠の可能性がある方、授乳中の方は使えません ・ レチノイド製剤ですので催奇形成があります ・ 使用を中止しても体内に1.5ヶ月間残留しているため、使用中及び使用後も避妊をしておく必要があります

ディフェリンゲルの一般的な副作用

・ 紅斑(赤くなる)
・ 乾燥 ・ 皮膚不快感(ヒリヒリ感など)
・ 落屑(皮膚が細かくはがれる)
・ そう痒感(かゆみ)


☆ 安心安全なビタミンA製剤

同じビタミンA製剤でもレチノイン酸(トレチノイン)やディフェリンゲルは皮膚の剥離や乾燥がありますが、エンビロン社のビタミンA製剤は生体にあるレチノールと同じ成分のビタミンAなので上記のような副作用はありませんが、肌の状態に応じたビタミンA含有量のステージアップを行うことで安全で副作用のないより良い効果が得られます。そのためには適切な使用法の指導が必要です。

ビタミンA製剤によるレチノイド反応

初めて使用する際に肌に赤み、ほてり、かゆみ、乾燥、ニキビ、吹き出物など一時的な活性化といった症状があらわれる場合があります。 ビタミンAを直接肌に補給し始めた時にみられる一過性の症状ですが、時間が経ち肌がビタミンAに慣れていくことで自然に症状は治まります。