アキュテイン(イソトレチノイン)ニキビ治療
アキュテインとは
中等症以上のニキビの方に対するニキビの内服薬です。
ビタミンA誘導体であるイソトレチノインにより皮脂分泌の抑制、角化異常の正常化、抗炎症作用によりニキビを改善します。
作用機序
1.皮脂線を退縮させ皮脂分泌を抑制
皮脂を分泌する皮脂腺を縮小させ、皮脂分泌を抑制し毛穴を縮小します。
また、ニキビの原因菌は皮脂腺や毛包へ存在しているため、皮脂腺が退縮することにより細菌の繁殖が抑制されます。
2.毛包漏斗部の異常角化の正常化
皮脂腺の抑制により、毛包漏斗部の異常角化を防ぎます。毛穴のつまりが減少し、ニキビが改善します。
治療期間と方法
期間 | 方法 |
---|---|
1クール・・・5〜6ヶ月間が目安 ※軽症の方や副作用が強い場合は、期間や内服量は個人により変わります。 ※難治性や重症の場合、延長することがあります。 | ・1日1回食後に規定量を内服 ・定期血液検査(内服前と経過2ヶ月ごとに実施) |
副作用と注意事項
■副作用
⚪︎ 粘膜や皮膚の乾燥 ・口唇炎、口角炎 ・ドライアイ ・軽度の鼻出血 ・頭皮・顔・体・手などの乾燥 ・脱毛 |
⚪︎ 骨や関節の痛み、頭痛 |
⚪︎ 生理不順 |
⚪︎ 血液検査異常(肝機能・腎機能異常) |
⚪︎ 目の異常(かすみ・夜盲症) |
⚪︎ うつ傾向 |
⚪︎ 催奇形性 *要避妊 |
■注意事項
1.アキュテインの内服中及び内服後1ヶ月間は避妊が必要です。
※男性も1ヶ月の避妊が必要です。
妊娠した女性に投与した場合、胎児の奇形や流産を引き起こす可能性があります。
※有楽町皮膚科では内服終了後6ヶ月の避妊を推奨しています。
2.アキュテインの内服中、もしくは内服終了1ヶ月は献血はできません。
3.治療中は、2ヶ月ごとの血液検査が必要です。
4.アキュテイン内服中は、日焼けに注意してください。
アキュテインは光感受性を高めるため、日光で赤くなることがあります。
5.一緒に飲めない薬があります。
・他のビタミンA剤
・テトラサイクリン系 抗生物質(ミノマイシン・ミノサイクリン・ビブラマイシン)
・副腎皮質ステロイド内服(プレドニン・セレスタミンなど)
適応でない方
1.妊娠・授乳中、または1年以内に妊娠希望の方
【女性】:内服終了後、1ヶ月の避妊が必要 ※有楽町皮膚科では、内服終了後6ヶ月の避妊を推奨しています。
【男性】:内服終了後、1ヶ月の避妊が必要
2.精神疾患の既往がある方
※未成年の方は、保護者の同意が必要です。
アキュテインとPDT(光線力学的療法)の違い
皮脂腺に対するニキビ治療をライフスタイルによって選択することができます。
アキュテイン(毎日内服) | PDT(光線力学的療法) 〔治療日のみALA内服〕 | |
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オイリー肌 アトピーや乾燥肌、 白ニキビ主体 | ○ × ○ | ○ ○ △ 治療回数がアキュテインよりかかることもある |
顔以外の体ニキビもある | ○ 内服で全身に効果あり | ○ 各パーツごと治療を行える 常位コストが加算 |
人前に立つ仕事 | ○ 自然に軽快していく | △ PDT後の反応がでる。 軽症:1〜2日 重症:7日 (マスクや髪型で隠せる範囲から治療を開始) |
治療中の反応 | 一旦増多することもあるが 自然に経過する | 治療部位に一致した赤味や腫れ 好転反応などわかりやすく反応が 出現する |
治療効果 | 徐々に効果があらわれる 効果出現に5ヶ月かかることもある | 1回でも治療効果がわかる |
終了後、効果の持続性 | 内服期間相応 | 治療期間相応 |
再発性と副作用 | 再発はどちらにもある 全身に対する副作用の点から全反復投与は慎重に行う | 再発はどちらにもある 全身に対する副作用がない ALA内服による吐気がある人もいる |
アキュテイン料金表 有楽町皮膚科
項目 | 料金(税別) | 期間 |
---|---|---|
血液検査 | 初診:1,650円 再診:1,180円 | 1回 (2ヶ月に一回実施) |
アキュテイン 10mg | 10,000円 | 28日分 |
アキュテイン 20mg | 12,000円 | 28日分 |
アキュテイン 30mg | 22,000円 | 28日分 |
アキュテイン 40mg | 24,000円 | 28日分 |
アキュテイン 50mg | 34,000円 | 28日分 |
アキュテイン 60mg | 36,000円 | 28日分 |
※内服量や服用方法は体重・症状の程度により個人差があります。